シガウッド創業・進取の精神

2025年月6月27日 タカブン通信22

 「雨もまたよし、晴れればまたよし」
禅の言葉である『雨(う)奇(き)晴(せい)好(こう)』に通じる言葉で、何物にもとらわれず、梅雨時の雨の日もその美しさや面白さをたのしむことができる心境を表しています。しかし今年は今のところ空梅雨の様相ではありますが、私は、この季節、50年前学生時代に男声合唱で歌った八木重吉の「雨」を口ずさんでいます。
「雨の音が聞こえる 雨が降っていたのだ 
あの音のように そっと世のために働いていよう 雨があがるように 静かに死んでゆこう」

 さてこの21日から、中村新船長率いるシガウッド丸が、『変化の先に、選ばれる会社へ』のスローガンを掲げ、第29期の出航をしました。
ここで改めてシガウッドの軌跡を振り返ります。1971年、長浜市郊外のここ大辰巳町に、現ヤンマー様の田植え機の木枠梱包箱やエンジン木台等の生産協力工場として、協業組合シガウッドが誕生しました。爾来、原木から製材、木製品化しお客様にお届けする一貫生産を強みに、幾多の艱難辛苦を乗り越えて成長発展してきました。当初「企業の寿命30年説」と言われる時代、シガウッドも絵に描いたように協業組合は27年を経て、1997年、株式会社シガウッドを新たに設立し事業を譲渡し、製材・建築材・木製品製造業から、物流資材のパレット事業及び2Ⅹ4工法住宅パネル加工事業にシフトして、28年を経過した今、正に木製品製造業をベースに非住宅木造建築業に進出しつつあります。
「理念と経営」6月号の巻頭対談・可能性は無限にある~正しい道理に則った「王道の経営」に立ち返れ の中で、渋沢栄一翁の玄孫(やしゃご)の澁澤健氏は、「事業30年説」を説かれています。即ち一つの事業が大きな利益を上げていても、30年も経つと時代環境が大きく変わって利益が上がらなくなってしまう。従って、時代の変化に応じて事業をシフトチェンジできた企業は、30年の壁を乗り越えて存続していく。正にシガウッドの歴史は、数知れない関係者の皆様方のご指導とご支援、そして先輩従業員様、皆さん方のご努力と進取の精神で、山あり、谷あり、まさかの坂ありの54年を着実に歩んできたと思います。改めてこれまでご縁を賜りました多くの皆様方に心から感謝申し上げます。

今まさにシガウッド第三創業期のスタートにあたり、中村新社長をトップリーダーとして、ミスター長嶋茂雄氏のモットーの何事も前向きにプラス思考で、全社一丸となって新たな時代を切り拓いていきましょう。私自身も今後は、脱炭素社会の実現と皆様・会社成長発展のために微力ではありますが、お役に立ってまいりたいと思います。ありがとうございました。

タカブン通信了 髙橋文夫拝