河西いちご園様、【木造大スパン】構造見学会へご来場ありがとうございました

いつもシガウッドスタッフブログをご覧いただきましてありがとうございます。
本日7月4日は、なしの日
な(7)し(4)」の語呂合わせから、記念日とされている日です。
梨は血糖値の急激な上昇を抑える効果や、糖質や脂肪の吸収を抑制する効果があるらしいですよ。
しかも低カロリー!

先日、6月28日に河西いちご園様で『びわ湖材構造見学会』を開催させていただきました。
あいにくの天候でしたが、多くの方にご来場いただきました。
ありがとうございました。

今回の構造見学会は
・びわ湖材を使って建設した経緯
・ツーバイフォー工法でびわ湖材を使った構造を見学
を企画しました。

また、びわ湖材を使った木造非住宅を計画するにあたり
・何が必要なのか
・何が問題なのか
・何に気を付けなければいけないのか
実例を交えてお話させていただきました。

最初に滋賀県クイズ!!
から和やかにはじめさせていただきました。
💡7月1日といえば?
答え
・建築士の日
・びわ湖の日
この2つが同じ日だなんて、なんだか運命のようなものを感じませんか?

 💡 びわ湖の面積は滋賀県の何分の1?
答え
・県土の1/6
  💡森林の面積は滋賀県の何分の1?
答え  
・県土の1/2

なんと!滋賀県の半分が森林なんですよ
凄いですよね!
私たちは豊富な資源のある環境に恵まれています。
その資源を活かし、どのように活用していくか
私たちのような業種がしっかりと取り組んでいきたいと感じます。

・びわ湖材とは?
・びわ湖材利用促進の意義
・ツーバイフォー工法とは?
・国産材への取り組み
・直近での2×4業界の国産材活用の動き
・ツーバイフォー工法用縦継ぎ材(フィンガージョイント材)の開発・商品化の経緯
・補助金について
・地域のつながり創り
などをお話させていただきました。

〇諸川一級建築士事務所様

諸川一級建築士事務所様からは、設計のストーリーについてお話いただきました。
お話の中で以前、鉄骨で設計していた物件を間取りをそのまま2×4工法に変更した時のお話をしてくださいました。
何が起きたかというと

鉄骨の設計時にはあった【柱】がなくなったそうです。

6間半(11830×10920)の柱のない空間ができ、自由度が高まった事例を図面と写真で紹介いただきました。

河西いちご園様のこの建物も柱のない空間が作れます。
高い基礎が入っている部分と土間に直接壁が乗るような感じの所があります。
写真の赤い線の部分(基礎上)以外は雑壁で荷重を受けていないので将来、自由に変更することができます。

諸川一級建築士事務所さんは、2x4は壁式なので融通がきかないと思っていたそうなのですが、むしろ全部取っ払えてしまえるという考え方ができるとおっしゃっていました。
この直売所は横12間×縦7.5間(21840×13650)です。
これだけの大きさでも柱のない空間ができます。

〇「びわ湖材を使った木造2×4工法になぜ決めたのか」

お施主様の河西いちご園様代表取締役の夏吉社長様から「びわ湖材を使った木造2×4工法になぜ決めたのか」をお話しいただきました。

直売所の建築にあたって諸川一級建築士事務所さんから
「どんな感じの建物がよいですか?」
と聞かれ、ビニールハウスは、鉄でできているので鉄骨を考えていましたがビニールハウスを増築する際年々鉄の高騰を感じていました。
それでいくと結構な費用がかかるんだろうなと感じていました。

また、既存の直売所ですが年々、夏の暑さがひどくなっています。
「エアコンが全く効かない」
だからエアコンを増設するということがありました。

諸川一級建築士事務所さんにそのあたりの「悩み」を相談したところ昨年夏にシガウッドが開催した「フクハラファーム様の農業倉庫構造見学会」を紹介してくださいました。

その日は暑い日だったのですが、エアコンも断熱材も入っていない木だけの建物でしたが、入ってみるととても涼しく感じました。
そういえば、お寺なども暑い中でも涼しかったのを思い出しました。
「これが木造の良さなのかな」と実感致しました。

この建物の建設予定の土地が農地だったので「地盤改良が必要かもしれない」と心配でした。

諸川一級建築士事務所さんに2×4の壁工法の説明をしていただき、地盤改良の軽減や柱のない空間ができることを教えていただき、びわ湖材を使った木造2×4工法に決めました。

〇びわ湖材木造化をすすめる考え方

びわ湖材を使った木造建物を作るにあたって一番大切なこと
・お施主様と設計社と施工社の三社が一体となって取り組むこと

なぜそれが必要か
「設計・計画」に対して構造的な制約が必要な場合があります。
制約を考えずに「お客様の想い」や「意匠・デザイン」の想いが広がりすぎると木造で対応しきれなくなる場合があります。

・木造に不向きなプランで無理に木造で施工しようとする。
   ↓
・コストが非常に高くなってしまう。

するとお施主様の方にその無理が「コスト」という形で跳ね返ってきてしまいます。
悪循環に陥ってしまいます。

そうならないために私共は「企画の段階から」相談をいただき、「設計・施工」にうつります。

今回の河西いちご園様についても同じように諸川設計事務所様とお打ち合わせさせて頂きながら企画段階から携わらせていただきました。
これは、2x4にかかわらず在来工法といった木造全般でも共通して言えることと思います。

選択肢を広げて考えてみる
・本当に木造で作る必要があるのかから考えてみる(無理のないプランか)
・木質化か木造化か
・適している木造工法は?
・材料の選択、検討順位を段階的に考える。
木造、住宅で主に使用している 規格品の資材は、流通量が多く調達、加工、施工が容易ですが規格外になると一気に難しくなる傾向があります。
しかし、「課題の洗い出し」「課題の整理」をすることで後工程が楽になります。

最後になりましたが、 びわ湖材構造見学会に足を運んで下さった皆様

この度の構造見学会の開催にご快諾頂きました河西いちご園様
ご協力いただきました諸川一級建築士事務所様、各種関係者の皆様
本当にありがとうございました。
心よりお礼申し上げます🙏

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